中華バギー(ATV) キャンディーレッドスプレー塗装 (トップケース塗装)
バギーの色について
僕の相棒のバギーは、ぱっと見赤っぽいのですが・・・
実はよーく見ると、単純な赤ではありません
赤の中にキラキラ光るラメっぽいものが含まれ、見る角度によって赤の深みも変わるという味のある赤です。
中華製のわりに気合いの入ったカラーです
そこに気に入って 買った部分もありますが、実際に自分で塗装かけるとかなり悩みます
この色をだすために購入当初から悩んでいました。
今後外装パーツはいろいろつける可能性もあるので早めに考えておかないと・・・
そもそもトップケースは塗装前提ってことで、和えて白色を買って逃げ道を塞いでしまっています
トップケースを無駄にするのも持った得ないので撤退は許されません。
結果、バギーの色と限りなく近い納得出来る色を探さなければなりません
塗料の模索
車の塗装でスプレー塗装は慣れているので、色見本が店頭に置いてあることも知っています。
まずは車の塗料にこれに似たような色が無いかと調べてみました。
色見本では、トヨタのレッドマイカなどがそれっぽい色なのですが・・・
試しにタッチペンを買ってみましたが、案の定中華バギーに施されている奥深いメタリックの質感は表現できていません
しかもトヨタのレッドマイカは赤も鮮やかな赤ではなく、すこし落ち着いた感じの赤で結構イメージが違っていました。
マイカ色の一塗りではもはやこの深みのある色は表現することは難しいようですね・・・
そこで見つけたのが、ホルツのキャンディーカラーシリーズ
いわゆる、粗めのメタリックスプレーでシルバーの下地をつくり、その上から下地を風合いを透過させながらレッドを塗装します。
この塗装なら奥深いメタリック感や鮮やかな赤を表現できます
ただ、この塗装はソリッド塗装に比べると難しい塗装になります。
特にキャンディーカラーの塗装は重ね塗りを繰り返し希望の赤になるまで均一に全体的に塗る必要があります。
そこに少しコツがいります。
それ以前に実はこの時点でバギーと同じ色になるかは未確認です
そもそも中華バギーの色の配合はさすがに調べる事は難しい。
キャンディーレッドはレッドの濃さは調整できるのでおそらくそれっぽい色になるのではないかとこの色で決めました。
何より赤の鮮やかさはバギーの色によく似た鮮やかさです。
というわけで、色はこのキャンディーカラーで決定です
トップケースの準備 足付け
色が決まったらトップケースの表面を塗装の食いつきが良くなるようにペーパーで荒らします。
僕は600番で丁寧に荒らしました。
特に窪みや、端っこの部分は塗装で難しい場所ですのでその辺もぬかりなく。
荒らしがおわったら、トップページの頂上部分に凸っている部分が気に入らなかったのでなだらかな弧を描くようにパテ埋めをして下地をつくりました。
トップケース頭頂部の黄色いものがパテ埋めした部分です。
塗装ブースの準備
塗りたくない部分をしっかりマスキングを行って、簡易塗装ブースも作っていきます。
上はハロゲンライトで、換装を促進させます。
何度も塗らないといけないため普通にやっていたらかなり時間がかかってしまうのでチート技をつかいました
塗料スプレーの準備
スプレーの噴射圧を高めるために熱いお湯に入れてスプレー自体を暖めします。
これはかなり危険な行為なので慎重に行ってください。
沸騰しているお湯なら少し投入したら、スプレーの暖かさを確認しながら1分程度加圧します。
この行為はやり過ぎるとスプレーが爆発をおこします。
満タンに入っているスプレー缶が爆発したら、かなりの威力です。
もし、同様のことをする場合は絶対に気を抜かないように注意して 進めてください。
爆発しても、一切関知いたしません。
塗装
まずは、プラサフを吹いて塗装面を作ります。
これは比較的普通に吹けば問題無いと思います。
下地が整ったら、下地シルバーを吹きます。
塗ってみて気づきましたが下地シルバーも、細かいメタリックな粒子が吹かれるため均一に吹くというのは結構気を遣った方が良いようです。
油断すると一部にメタリックの粒子が集まったような模様が出来てしまいます。
幸い下地メタリックは下を透過させることはありませんので模様が出来てしまっても軽く上塗りすればごまかしがききます
上手く下地ができあがったら、キャンディーレッドを吹いていきますが・・・
その吹いている写真はありません。
塗料が空中に飛散していたためデジカメが心配で外に出していたということと、来客もあって油断して撮影を忘れておりました
やってみた感想としてはやはり噂通りで、キャンディーレッドは色合いを均一にすることに意識をしないとまだらな色合いになってしまいます。
しかも一度まだらになってしまうとおそらく修復は難しいと思います。
もし、まだらになりそうだったら初期乾燥前に薄いところに吹けば綺麗に補正できます
まだら補修のポイントは初期乾燥前ということですが、しかし垂れるほど吹くのはよくありません。
あくまで一気に濃く塗るのではなく、何層も重ねる気持ちで。
つまり既に垂れる寸前ぐらいに吹いてしまっている場合は初期乾燥前であっても追加で吹くことはオススメできません。
垂れたらそれこそもうどうしようも出来ない失敗になります
そのときは初期硬化が始まった後で、垂れる心配が無くなったときに薄い部分にだけ他の部分と均一になるように吹きます。
そして、一旦初期硬化を待ってから色合いを確認します。
あくまで薄く薄く、均一にまんべんなくの作業が終わったら、その後15分~30分ほどのインターバルを置いて初期硬化を待つという工程を繰り返します。
それで赤の色合いを重ね塗りをして濃くして希望の色になるまで調整します。
手間暇かけて薄く薄く色を付けてしていけば垂れもなく色もだんだんまとまってきます
下記のことはやらないように注意してください。
- スプレーを乱暴に振って塗装面に塗料を吹かないように
- 失敗を恐れて軽く吹いたり、スプレーの移動速度を早くしすぎないように
- 噴射中、塗装面とスプレーの噴射距離を急に狭めたり広めたりしないように
- スプレーを噴射開始する位置と、噴射終了する位置はそれぞれ塗料が塗装対象物にかかる位置で行わないように
だいたい上のことを行うと、失敗に繋がります。
塗装を始めたら、思い切りの良さも必要になりますので、単純に薄塗りの工程を何度も繰り返すこと意識しながらやれば上手くいきます
丁寧に、慎重に、そしてアグレッシブに行きましょう!
塗り重ねるときは、前回吹いた塗装が完全に乾いてしまう前に吹く必要があります。
気温20度ぐらいで、ハロゲン灯が点灯しているなら15分程度のインターバルで薄塗りしていれば垂れは心配ないようです。
乾ききってしまうと塗装の食いつきに差が出たり、表面に凹凸が出来てしまったりします。
仕上げのクリアについて
ちなみに、キャンディーカラーはキャンディー上塗りクリアも塗る必要があります。
ただトップケースは、よく手で触ったりするため普通のクリアでは心配だったため上塗りクリアではなくウレタンクリアを使って塗装しました。
ウレタンクリアは、表面がつやっつやになるばかりか塗装も簡単で仕上がりもプロっぽい仕上がりになります。
しかも、ガソリンをかけても塗装面は荒れないしという強靱な塗装面を作り出します
ただそんなウレタンクリアの唯一欠点をあげるとすれば・・・
この値段ぐらいだと思います
あ、あと開封後は1日程度で硬化してしまいますので吹くときは一回使い切りです。
そのため僕はウレタンクリアを使い切れるぐらいの塗装物をそろえて一気にそれらにウレタンクリアを吹くようにしています
長く塗装したモノを使いたいなら、ウレタンクリアはオススメのクリアー塗料です
乾燥
乾燥は僕はだいたい1週間ぐらい乾燥させています。
特にウレタンクリアを使った場合は、最低でも1週間は乾燥に必要になります。
ウレタンクリアは空気乾燥で塗料を硬化させるのではなく 、化学変化によって硬化させます。
初期硬化はアクリル・ラッカーの塗料より早く、数時間で触れる程度になるまで硬化しますが、それは完全硬化ではありません。
強い力がかかったりゴミが付いたりすると塗装面がひどいことになりますので1週間はそっとしておくと良いようです
完成
塗り終わったトップケースです。
どうですか、このツヤっツヤなできあがり。
キャンディーレッドの深みも、色合いもほとんどバギーと違和感ない色合いです
この塗料のチョイスはベストチョイスだったと思います
まー強いて言うなら塗料の値段ですねぇ・・・
トップケースが2000円だったのに、ウレタンクリアだけでトップケースぐらいの値段になってしまうとか
しかも、キャンディー下地シルバーとキャンディーレッドの最低2本は絶対に必要になります。
結局塗料の方が高く付いてしまいました。
しかし後悔はしていない
と、言いたい
このできあがりの満足感をなら申し分ないでしょう。
そもそも、この大きさでこの色のトップケースは存在しないと思いますので必要経費です
ウレタンクリアは保存が利きませんが、キャンディーカラーシリーズは半分ぐらいは塗料が残っているので、他の部品にも使えるコトを考えるとそんなにコストパフォーマンス的にもいうほど悪く無い気もします
次は、このトップケースに付いていたストップランプを自作します。
どこかのパチンコ屋みたいな点滅仕様から点灯仕様に変えて作っていこうと思います
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