中華バギー(ATV) フロントベアリングの交換 取り外し編
今回は粗悪と言われる中華ベアリングの交換をしてみようと思います。
といっても、不具合があるわけではありません
たまたま、NTN製ベアリング 6203 が大量に手に入ったのでせっかくなので一度メンテナンスをかねて状態を確認しようと至ったわけです
実際、中華製の状況も確認しておけば耐久度もある程度予想できるようになるかと
壊れる前に点検・確認は中華製の基本ですね
もし、危機的状態なら反対側も至急交換対応したいと思います。
必要な部品は、ベアリングとオイルシールです。
ベアリングは、インナー、アウター共に 6203
オイルシールは、インナーが 20-40-7 でアウターが 25-40-7 です。
部品の詳細は「中華バギー(ATV)の標準ナックルで使用可能なベアリングおよびオイルシール」をご参照ください。
さて、ベアリング交換の手順ですがナックル部分をとりあえず引っこ抜いてきます。
ここまでの作業手順は
- タイヤを外す
- ブレーキキャリパを外す
- シャフトのボルトを外す
すると、ナックル部分が取り外せます。
こちらが取り外してきたナックル部分です。
中を確認します
中でスペーサーが動いています。
どうやら、下記の順番で組み付けられているようです。
内側から
[オイルシール +ベアリングスペーサー] – [内側ベアリング] – [ベアリングスペーサー] – [外側ベアリング] – [オイルシール+ベアリングスペーサー]
穴を覗いて、動いているモノは中間地点のベアリングスペーサーだと思います。
さて、何となく構造がわかったので取り外しにかかります。
まずはアウター側から攻めます
中空スペーサーをオイルシールから取り外します。
続いて、オイルシールを取り外します。
オイルシールは問題が無ければそのまま使い続けたいと思いますので、取り外しは慎重に行います。
かなり強引に外してそうな写真ですが、力具合は手加減をしながら取り外します。
ペンチの先がなめらかになっていたのでこのペンチを使用しています。
取り外しのポイントは一箇所だけではなく、いろいろな角度からペンチを入れて少しずつ持ち上げてくることです。
慎重にやれば、そのまま使える状態で取り外しが出来ます。
はい、無事オイルシールが取れてベアリングが見えました。
ベアリングプーラーなどが有れば、簡単に取り外せるのだと思いますが残念ながらうちにはありません
ベアリングプーラーが無い状態でベアリングの取り外しを行う場合はベアリングの再利用はあきらめる必要があります
もし、再利用などをお考えの方はいろいろ使えますのでベアリングプーラーを買っておいても良いと思います。
ベアリングプーラーをお持ちではない方は、ベアリングの破壊する覚悟さえあればあとは簡単に取り外せます。
インナー側のオイルシールと中空スペーサーを取り外しておきます。
そして、適当な太さの金属の棒を見つけてきます。
注意としては、棒は出来るだけ先のとがってないものを使用してください。
先のとがっててるものを使用すると、ベアリングが外れる前に内部で破壊される恐れがあります。
たとえば貫通マイナスドライバ などでたたきだしを行うのは破損の危険があります。
僕はたまたまその辺にあった鉄棒を使用します。
安定感もあることからインナー側から取り外す事にします。
上記の写真のように、アウター側からインナー側のベアリングをたたけるように金属の棒を入れて後はハンマーなどでこの金属をたたいてあげればインナー側のベアリングが少しずつ打ち出されます。
このときも決して強い力でたたかないように、ゆっくり少しずつたたき出してください。
打ち出した後に気がついたのですが、たたくのに丁度良さそうなモノといえば、たとえばこんなボルト
などがあれば比較的ベアリングにダメージを与えず外せそうです。
いずれにしても一気に押し出そうとはせず、ゆっくりと優しく少しずつたたき出してくださいね
これで無事、ベアリングが打ち出せました
ベアリングスペーサーも一緒に外れましたが・・・まぁ、ベアリングとベアリングの間を支えるスペーサーではありますがこのスペーサーの粗悪さは酷いですね。
まぁ、湿気も入る部分なので仕方がないと思いますが・・・まだそれほど、購入して経っていないので少し気になりますね
あと、同じ手順でアウター側のベアリングも打ち出します。
この場合、インナー側から棒を入れてアウター側も打ち出します。
ベアリングは精度の高い部品ですので、この方法で打ち出されたベアリングはたとえ滑らかに動いてそうでも再使用されないことを強くオススメします。
それほど値段の高い部品でもないので、 新品に交換された方が安全です
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