中華バギー(ATV) デフの整備 シャフトの抜き取り
新しく購入したデフギアのキット。
> 中華バギー(ATV) Wディスクブレーキ 910mmワイドデフギアキットの入手
さすがに以前の経験から購入したての状態ではまたすぐに壊れてしまうでしょう
ベアリング故障 > 中華バギー(ATV) スピードメーターがおかしい??
ベアリングの故障は思いがけないトラブルが発生します。
最悪シャフトが抜けたり、ブレーキが加熱したり、車速が正しく取得出来なかったり
本来ベアリングは信頼性のおけるもので、正しく組み付ければ壊れるようなことはほとんどないはずです
中華のベアリングはそもそも壊れやすい・・・というかはじめから壊れてる?
シャフトがそもそも芯が出ていないなどなど、その他諸々の事情によりベアリングが逝きやすい部品です
ですが正しく整備すればそれなりに応えてくれると思います
前回、ベアリングが壊れたときデフギアの分解を行いましたが、えらい苦労をしました
> 中華バギー(ATV) デファレンシャルギア(デフ)の異常を調べる 分解を試みる
> 中華バギー(ATV) デファレンシャルギア(デフ)の異常を調べる 本気で分解
> 中華バギー(ATV) デファレンシャルギア(デフ)のベアリングを抜き取る
今後のメンテナンス性を考えると出来るだけスマートにシャフトを抜く方法を確立して、ベアリング交換を容易にしたいと思います
整備自体が億劫になって、整備不良にするわけにはいきません
デフ整備の一番の難関がデフシャフトの引き抜きです。
僕が参考にさせて頂いたページが P.M.G.さんの運営されおります 「中華バギーとの付き合い方(新)」の「18.リアシャフトの取り外し」の記事です。
ジャッ君と呼ばれる、赤い高ナットでシャフトを抜いておられます
僕もコレに習って、高ナットを利用します・・・が・・・
この方法は僕が不器用なため、ジャッ君にまとまりがなく少しずつテンションを高めていくと別のジャッ君が脱落してまた取り付け・・・という繰り返しです
やっているとだんだん自分の不器用さにホント嫌気がさしてきます
結果、僕は不器用なら不器用なりの戦い方がある!
というわけで、ジャッ君たちの結束を高めるためジャッ君の絆(鉄板)を作ってみました。
何でもかんでも絆って付けるのどうなの?って思ったりもしますが、とりあえず僕もあやかっておきます。
ジャッ君 絆
僕のジャッ君は赤くは塗っていないです。
P.M.G.さんは「赤く塗るのは誤って部品として使用しないため」と おっしゃっておられますが、これすっごくよく分かります。
僕もツールとして購入したパーツを何度となく使用して・・・ ハッと気がつくコトがしばしば
僕も同じように部品をツールにするときは色を塗ったりしています。
その結果ただの高ナットが何となく赤色にしているだけでとても愛着が湧くツールになるから不思議です
色を塗っただけで決して3倍のパワーなどは出ないのですが、妙に期待している自分が居ます(何
そんな中今回色を塗らなかったのは、ただ面倒だったと言うだけではなく・・・
こんな鉄板に付いてたら、さすがの僕も部品として使うわけが無いだろ・・・普通
そもそもボルトが長いから、外すの面倒だしねというわけです。
部品説明
さて、部品構成の説明です。
- ボルト M6の70mmのボルト
- 高ナット 同じくM6の50mm
- ナット M6ナット
上記を1セットとして4セット分用意します。
ちなみにデフシャフトは、ブレーキが両輪に二つあるWブレーキタイプと、デフギアに一つだけのシングルブレーキタイプがあります。
僕のはWブレーキタイプなので70mmボルトと50mmの高ナットを使って居ますが、もしシングルブレーキタイプの場合はもう少し短めのモノになると思いますので自分のサイズに合わせて購入してください
それほど値段もしないのですが、長いので無駄に買うと意外とかさばりますので
次に鉄板ですが、この鉄板はその辺にあった鉄板を使用します。
といっても、僕はその辺に手頃な鉄板がなかったのでジョイフル本田で100mm×100mm×6mmというサイズの鉄板を買ってきました。
3mmの鉄板ならあったのですが、ジャッ君のその有り余るパワーを受け止められるか心配だったので6mmを買ってみました。
穴は下記のような寸法で開けられています。
中心の穴が20mm。
鉄板中央の20mmの穴を中心にして、40mmの位置に6.5mmの穴を開けます。
これは先ほどのジャッ君の通す穴です。
ここにジャッ君のボルトを通し、ボルト止めします。
穴は、8個開いてますが外側の穴はベアリングが抜けてきたときにホーシングのアウターギリギリにジャッ君がフィットするように作りました。
位置的には、55mmの位置です。
ただもうちょっと広い方がイイかも。
55mmだと抜けてきたベアリングに干渉して回しにくかったです。
これらは現物合わせで採寸しました。
何にしても自分の車両に合うように鉄板は設計されることをオススメします。
使用方法
まずジャッ君に高ナットを装着します。
次にホーシングから部品を取りベアリングを抜く準備をします。
抜く準備はこちらに書いております。
> 中華バギー(ATV) デファレンシャルギア(デフ)の異常を調べる 分解を試みる
特にシャフトの脱落防止用ネジを抜くことを忘れずに。
これがはまっていると抜けるどころか壊します。
それではジャッ君を装着します。
シャフトからハブとブレーキディスクをハズして、上のようにジャッ君を装着。
まーあとはどうするかはわかりやすいですよね
ジャッ君の高ナットで、ホーシングにテンションをかければシャフトが抜ける方向に力が加わります
高ナットは一つを一気に回すのではなく4本均一にテンションをかけていくのがポイントです。
もし均一でない力が加わると、ベアリングが変形して余計抜けにくくなる可能性があります
ちなみに、こんな鉄板なんか作るのめんどくせーっていう方は、ジャッ君のみのでも可能です。
このときのボルトは、M6の50mm、高ナットは30mmを使用しました。
下の写真では、2本しかジャッ君が見えませんが最低でも3本必要です。
4本あれば安心だと思います。
そのときはハブをベースに突っ張るのが一番簡単です。
この方法はとても有効なのですが、僕がやるとジャッ君がぼろぼろと落ちてしまって・・・
何にしても、いずれの方法でも必ず抜けます
ゆっくり焦らずやることが大切です。
「中華バギーとの付き合い方(新)」では「71.リヤ足回りの分解(ベアリング交換)」の記事で抜き取り動画をアップされています。
かなりわかりやすい動画となっていますので、合わせてご覧になられるとさらにわかりやすいと思います。
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